試される。

 

うおーーー。毎度毎度だけれど、久しぶりの更新である。

最低でも月1の更新を、という努力目標は先月はまんまと破られたので、

今月はなんとか最低でも1回は更新してみようという所存である。

 

さて、本題に。

 

 

***

 

 

「試される」ということはあるのかもしれない。

先日体験した些細なできごとである。

 

その日は、あるお寺にお参りに出かけ、お勤めやご住職の説法をお聞きするなどして帰ってきた。お説法ではいろいろなお話がポンポンと出てきたが、その中で「日々生活する中で、人を妬んだり、恨んだり、愚痴を言うなどツマラナイコトをしないこと。それを今日から、いや今から実践しましょう。」というお話があった。

 

本堂で座って聴いているときは「なるほど、人を妬んだり、恨んだり、愚痴を言うということは良くないな。気をつけよう。」くらいに思っていて、自分はあんまりそういうことってしない方じゃないかな、なんて思っていた(他人から見たら案外愚痴っぽかったりして。うへへ)。

 

一連の次第が終わって、次の用事も控えていたため、私はお寺からタクシーを走らせて駅に向かった。タクシーの運転手さんはいい人だがよく喋る人で、そこの町ではもうじき大きなイベントがあるだの、その辺りは朝夕と昼間の気温差が大きいだの、もうじきお彼岸だの、今回行ったお寺にはよく来るのか?だの、まあ息つく暇もないくらいにどんどんと喋りまくった。私は少し辟易としながらも、鯉が滝を登るように、バッサバッサと流れ来る止めどない話を右に左に切り分けて、適当に相槌を打ちながら車に揺られ駅を待った。

 

そのときである。

運転手さんが不意に

 

「お客さんが行かれたお寺、いい車が置いてありますよね。」

 

と、ぼそっと話し始めたのである。私は、そういえば複数台、車が留めてあったのは見たなと思ったけれど、それ以上に特に注意を払いもしなかったので「あそこのご住職、いい車お持ちなんですね?」と適当に返事をしたら、運転手さんは「そりゃあ、いい車ですよ!○○の**ですよ!私たちから見るととてもいい車。しかし、お坊さんっていうのは自分では稼がないんでしょ?お布施ですよね?私たちなんて、、、」と自分で火に油を注いでヒートアップし始めたのである。

 

「そうなんでしょうかね」と言いかけて私は、はっとした。

 

これは悪魔の囁きだ!と気付いたからである。

今までの私だったら、先ほどのお説法と今ここの現実は別物だと考えて、こういう運転手さんの口車にふらふらと乗せられ、無自覚にいろいろ喋っただろう。そして「三毒」の海にダイヴしてしまって、妄執の網に絡めとられて、じぇじぇじぇ!となっていただろう。しかし、今回は、はっっっ!!と気付いてしまったのである。このまま行ったら、いずれ何かしらの愚痴が出ると。先ほどご住職が「愚痴なんかは言わないこと!!」と仰ったのに、このまま行ったら愚痴になる!と。慌てて私は口をつぐみ、適当に「へえ」とか「ふう」とか言いながらその場を切り抜けた。

 

かつて、お釈迦さまが、苦行の末に悟りに至られるとき、静かに瞑想していると豊満な美しい女性が3人ほど現れてお釈迦さまを誘惑したという。お釈迦さまは、それが悟りを妨害する魔物の仕業であると見抜かれて、心乱さずその魔物を追い払われたというが(さすが、ゴータマ氏!)、魔の誘惑というのは極めて巧みに忍び寄るものらしい。そして、不意に、しかも気付かなければ気付かずに済んでしまうような極めて些細な姿でひゅっと現れるもののようである。

あぁぁっっ!と思っていると、低い太鼓のような音とともに黒雲がでんでらでんでらやってきて、雨がザーーーっと降り出したかと思うと、ゴーーーっと地響きがして大地がまっぷたつに割れ、稲光がピシャーーーっと光ったかと思うと、大地の割れ目から「あーくまだー!!」(「あー、熊だー」ではない)と現れるようなものではないようなのである(悪魔でもいろんな現れ方があるのかもしれないが)。

 

先のご住職は、法話の中で「行に入っていくとね、試されるということがあるのですよ」と仰った。私は本格的に修行をしているというわけではないし、因縁の麓をウロウロしているだけだから、このお坊さんが仰るところの「試される」というレヴェルはまだまだ到底わからない世界である。しかしながら、よくよく考えてみると、このタクシーでの一件は、なるほど私のレヴェルで「試されていた」のかもしれないな、と思う。

 

「お前は、今日の話を本当に理解したのか?

腑に落として人の話を聴けているか?

慢心で聴いていはしまいか?

そして、聴いたことをきちんと実践できるか?」と

リアルに突きつけられたような気がするのである。

 

 

「試される」・・・

嗚呼、そういうことってあるのかもしれないな。

 

 

 

 

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